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垂れ流し②
私たちは案外、一人では何もできない。
子供の頃、今思えば少し鬱陶しかった。近所のおばちゃんは何でも知っていた。お節介なおじさんもいた。親戚も口を出した。仲人業が立派に成り立っていた。価値観も世代間でステレオタイプの隔たりがあった。正直、面倒だった。
でも、その雑多さの中で、人は他人との距離を覚えた。思いどおりにならない人と付き合うことを覚えた。違う価値観に腹を立て、笑い、折り合いをつけることを覚えた。
想像力とは、同じ人と付き合うことで育つのではない。
違う人と生きることで育つ。
だから私は、便利な社会になればなるほど、少しだけ遠回りをしてほしいと思う。
自分と違う世代の人と話してほしい。自分と違う仕事をしている人に敬意を持ってほしい。論破するより、話を最後まで聞いてほしい。人を一つの欠点だけで決めないでほしい。そして、もし人生のどこかで、「何かあったら、あの人は逃げなかった。」そう思ってもらえたなら、それは案外、大きな成功なのではないだろうか。
資産は残せなくてもいい。肩書がなくてもいい。目立たなくてもいい。誰かが困っている時、「大丈夫か。」と言える人でありたい。学歴が無くても、当たり前だがそんな人間になることはできる。私は、そんな大人たちに育てられた。だから今度は、自分がそういう大人にならなくてはと思ってきた。
社会は、目立つ人によって前へ進むこともある。
しかし、目立たない人によって壊れずに保たれている。
そして、その目立たない人を忘れなくなった社会は、きっと少し優しい。
そして、そして、自分の物語を語りながら、相手の物語も消さないこと
不肖オカザキ、心の声、垂れ流しました。
院長 岡崎伸一
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