小学4年生・絶望の淵から救われる|新清洲駅の歯科・歯医者なら、岡崎歯科

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小学4年生・絶望の淵から救われる

小4の私は全校集会前、校庭を走っていた。そこで小6の頑丈なお兄さんと衝突したという。失神、失禁していたらしく、集会前ということもあって多くの仲間にそれを見られた。いかなる理由があれ小4にとって人前でちびったことはその後少なからず心理的負荷がかかる。まあいい、しようがない、事故だから。と思っていたが悪いことは続く。別の日に友達数人と庄内川河川敷で遊んでいた時、ヘドロに足を取られた。かなりの深みにはまり腰あたりまで沈んでいった。恐怖!その場の皆が焦り、周りの大人も一緒になって私を引っ張り出してくれた。多くの人たちのおかげで私は助かった。もう感謝しかない。が、その後の話。ヘドロの圧力で私は靴、靴下はもちろんズボン、パンツまで下半身につけていた全てがヘドロの中に置き去られた。ヘドロは良い具合に黒いタイツの如くまとわりついていたので、なにを思ったかこれならこのまま自転車で帰っても問題ないと判断した。友達が前後を走り、家まで20分ばかりの道をヘドロパンツで移動した。ヘドロは徐々に乾きポロポロと剥がれていった。途中で無理と判断し新聞紙を巻き付けたが、運悪く噂好きな同級生の集団に出くわした・・・絶望よこんにちは。人生には救いがないことがあることを学んだ。

しかし、そんなことはどうでも良くなるほどのより大きな問題に出くわすことになる。

それはその約1週間後に起こった。家の前の公園でドッジボールをしようとなって、友達が呼びにきた。おそらくその時ちょっとした尿意があった。ひとしきり遊び「のどかわいた〜」となり、4、5人の仲間全員が我が家の外付けホースの蛇口を捻って水を飲んだ。何番目かに私が飲んだ。ドッジボールの興奮で何か忘れていたのか冷たい水をがばーっと飲むと同時におしっこが噴き出した!やばい!私は瞬時にホースを体に向け自分の体をびしょ濡れにした。「うわぁ、オッカンなにしとんだて〜??」とみんなびっくり。そのカムフラージュを正当化?するため私は「ひゃ〜ほ〜!ひゃ〜ほ〜!」と空気を読めない戯けかたで訳がわからないヤツを演じた。そんな時の放尿はなかなか止まらない。「ひゃ〜〜〜〜ほ〜〜〜!!」4段階ぐらい声のギアを上げ、ホースをお腹あたりで上下させる切腹スタイルを貫いた。仲間は初めこそ笑っていたがちょっとどうなった?顔だった。

私の放尿は終わった。ずぶ濡れの私は「気持ちイ〜これサイコー!」と完全犯罪成立にほっとしていた。みんなは「訳分からん〜」と言うとまたドッジボールを続けた。

着替えてきた私にマサヤは真顔でそっと言った。

「オッカン、おしっこしちゃったんでしょう。ごまかすために水かけたんでしょう。」マサヤは「やっちまったって言ってくれればいいのに。」と言ってそっと肩を組んできた。

なんだ?なんだ?この、味わったことのない人の優しさ!!こんなことってあるの?そしていつの間にみんな大人に〜?そう、大きな問題とは私が独りよがりになっていたことだった。

げげげ!俺は馬鹿だ〜!仲間を信じなかった〜!でも嬉しい〜嬉しいよ〜!私は、はにかみはにかみ、さっきは狂ったようにごまかしてた〜ごめんと言った。

その後みんなで「ひゃ〜〜〜〜ほ〜〜〜!」と言っていた、ような、気が、する。