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同級生男子が僕から同級生女子を守った、その現実に打ちのめされた話
小学校6年生時分になると、そろそろモテなくては、と焦り始め女子を意識しすぎて心のバランスをやや崩し始めた。女の子と仲良くなりたいのに、話したことがない、目を見られない、意識しながら話そうとすると声が裏返る、それがバレたくない、そんな自意識過剰時代に突入した。
そんなある日私は、筆記用具を、忘れた。
経緯は忘れたが近くの席の女子、ナガイさんが鉛筆を貸してあげようか、と言ってくれた。
その時「ナガイさんに話しかけられた!」と強く強く意識した。
気が動転していた。恐ろしい量の汗が出てきた。どう返事をして良いかわからない。
このまま「ありがとう」というと声の裏返りがバレる、と思った瞬間、
私は、あろうことか、裏声になる可能性のない大声で
「いらね〜よ!」
と叫んだ。
一瞬時が止まった。声をかけてくれたナガイさんは顔を手で覆って目を丸くしていた。
間髪入れず一人の男子が叫んだ。
「やめろよ!オカザキ!ナガイさんが可哀想だろ!」
クラスで最も男気のある、体も声もちょっと大人で勉強も出来て女子とも自然と話ができる、眩いくらいにイケてる男子Yだった。
女の子の心を踏み躙り、正義と勇気を身につけた男子が声を上げ女の子を守る!
そして僕って何?僕ってこんな奴だったんだ・・・・
目に涙を浮かべて俯くナガイさんに仲良しの女子が寄り添っていた。ごめんねごめんねごめんね。ナガイさんに話しかけられて本当は天まで昇るような気持ちだったはずなのに、こんな最低の瞬間を迎えることになるなんて、なんて、なんて、なんて、、、
もはや歯科医院のブログではなく懺悔録なのでした。
院長 岡崎伸一